PLC BASIC

タイマー回路とは?
一定時間後に動く基本の考え方

タイマー回路は、入力が入ってすぐ動かすのではなく、設定した時間を待ってから出力を動かすための基本回路です。

向いている人

  • 自己保持回路の次に覚える回路を探している人
  • PLCのタイマー命令がまだ苦手な人
  • 設備の遅延動作を読みたい人

まだ不要な人

  • PLCの入力・出力の意味がまだ分からない人
  • ラダー図を一度も見たことがない人
  • 高度な時限制御だけを調べたい人

先に結論

  • タイマーは「条件ONから時間を数える部品」
  • 時間到達後にタイマー接点がONになる
  • 現場では遅延起動・待ち時間・確認時間に使う

この記事で分かること

タイマー回路は「少し待ってから動かす」ための回路

タイマー回路は、入力条件が入ったあと、すぐに出力をONするのではなく、 設定した時間が経ってから出力をONするために使います。

たとえば「起動ボタンを押して3秒後にランプを点ける」「モーター起動後、少し待って次の動作へ進む」といった場面で使います。

タイマー回路の基本の流れ
入力条件がONになってからタイマーが時間を計測し、設定時間後に出力がONになる流れです。
説明する先輩キャラクター

先輩タイマーは「待ち時間を作る部品」と考えると分かりやすいよ。

質問する後輩キャラクター

後輩入力が入った瞬間ではなく、時間が来てから接点が変わるんですね。

基本の流れは「入力ON → 時間計測 → 出力ON」

タイマー回路を見るときは、細かい命令名よりも先に、動作の順番を追うと理解しやすくなります。

1. 入力条件がON

押しボタン、センサー、自己保持中の条件などがONになります。

2. タイマーが計測開始

条件がONの間、設定時間に向けてカウントします。

3. 設定時間に到達

指定時間に達すると、タイマーの接点が使える状態になります。

4. 出力がON

タイマー接点を条件にして、ランプや次工程の出力をONします。

ラダーを追うコツ

「何がタイマーを動かしているか」と「タイマー完了後に何を動かしているか」を分けて見ると、回路の流れが追いやすくなります。

タイマー回路の簡略ラダー例

ここでは、起動条件がONしてから5秒後にランプを点灯させる例で考えます。

タイマー回路の簡易ラダー例
X0でタイマーT0を起動し、T0接点でY0を出力する基本例です。実際の命令名やデバイス番号はPLC機種により変わります。
条件 動作 見方
1段目 X0 起動条件 T0 K50 X0がONすると、T0が5秒を数え始める
2段目 T0 接点 Y0 ランプ T0が時間到達すると、Y0がONする
停止時 X0 OFF T0リセット 条件が切れると、基本的には計測も解除される

GX Works3で見るときの注意

タイマー番号、設定値、単位はPLCや命令の設定によって変わります。実機では必ず使用しているCPU・命令表記に合わせて確認してください。

現場ではどんな場面で使う?

タイマー回路は、設備の動作に「少し待つ」「確認時間を取る」「順番に動かす」という意味を持たせるためによく使います。

  • 起動ボタンを押して数秒後にランプを点灯する
  • モーター起動後、安定してから次の動作へ進む
  • センサーONが一定時間続いたら異常と判断する
  • エアシリンダ動作後、次工程へ進むまで少し待つ

実務では「なぜ待たせているか」を見る

タイマーが入っている場所には、設備側の理由があります。機械の動き、エアの遅れ、センサーの安定待ちなど、現物の動きとセットで確認すると理解しやすいです。

タイマー回路で確認したいポイント

タイマーを起動する条件

どの入力や内部リレーがONしたら時間を数え始めるかを確認します。

設定時間

K値や単位を見て、何秒・何msの設定なのかを確認します。

完了後の出力

タイマー接点がどの出力や次工程条件につながっているかを追います。

途中で条件が切れた時

タイマーがリセットされるのか、保持されるのかを確認します。

時間だけを見て判断しない

タイマー値が正しくても、元の入力条件や安全条件が違っていれば意図した動きにはなりません。必ず前後の条件も一緒に見ます。