PLC BASIC

ワンショット回路とは?
一瞬だけ信号を出す基本の考え方

ワンショット回路は、入力がONになった瞬間だけ短い信号を出すための基本回路です。 カウント、起動きっかけ、重複動作の防止などでよく使います。

向いている人

  • 自己保持・タイマーの次に覚える回路を探している人
  • 入力がONの間ずっと動いてしまう理由を整理したい人
  • カウンタやトリガ信号の基本を知りたい人

まだ不要な人

  • PLCの入力・出力の意味がまだ分からない人
  • ラダー図の基本接点をまだ見慣れていない人
  • 高度な割込み処理だけを調べたい人

先に結論

  • ワンショットは「一瞬だけON」する回路
  • 入力の立ち上がりをきっかけにする
  • 押しっぱなしでも出力は短い信号になる

この記事で分かること

ワンショット回路は「一瞬だけ信号を出す」ための回路

ワンショット回路は、入力条件がONになった瞬間だけ、 短い信号を1回だけ出すために使います。

押しボタンやセンサーがONのままだと、通常の接点ではON状態が続きます。 でも、カウントや起動きっかけでは「ONになった瞬間だけ」が欲しい場面があります。 その時に使うのがワンショット回路です。

ワンショット回路の基本の流れ
入力がONになった瞬間を検出し、1回だけ短い出力信号を出して、次のスキャンではOFFに戻る流れです。
説明する先輩キャラクター

先輩ワンショットは「押した瞬間だけ反応させたい」ときに便利だよ。

質問する後輩キャラクター

後輩押しっぱなしでも、出力はずっとONにならないんですね。

基本の流れは「入力ON → 立ち上がり検出 → 1回だけ出力」

ワンショット回路は、入力がONしている時間よりも「OFFからONに変わった瞬間」を見るのがポイントです。

1. 入力がON

押しボタン、センサー、内部条件などがOFFからONに変わります。

2. 立ち上がりを検出

入力がONになった瞬間だけを回路が拾います。

3. 1回だけ出力

1スキャン分など、短いパルス信号として出力します。

4. すぐOFFへ戻る

入力がONのままでも、次のタイミングでは出力がOFFに戻ります。

通常の接点との違い

通常の接点は入力がONの間ずっとONですが、ワンショットはONになった瞬間だけONします。 この違いを押さえると、カウンタや起動きっかけの回路が読みやすくなります。

ワンショット回路の簡略ラダー例

ここでは、入力X0がONになった瞬間だけ内部信号M0をONし、そのM0で出力Y0を一瞬だけONする例で考えます。

ワンショット回路の簡易ラダー例
X0の立ち上がりを検出してM0を1回だけONし、その信号でY0を短く出力する基本例です。実際の命令名やデバイス番号はPLC機種により変わります。
条件 動作 見方
1段目 X0 立ち上がり M0 ワンショット X0がOFFからONになった瞬間だけ、M0をONする
2段目 M0 接点 Y0 出力 M0の短い信号で、Y0を一瞬だけONする
次回入力 X0 OFF→ON 再び1回だけON 一度OFFになってから再度ONすると、またワンショットが出る

GX Works3で見るときの注意

ワンショットの命令名は、PLC機種や書き方によって異なります。ONS、PLS、DIFUなど表記が違っても、基本は「立ち上がりの瞬間だけ信号を出す」と考えると追いやすいです。

現場ではどんな場面で使う?

ワンショット回路は、「ずっとONしてほしくない」「1回だけ動かしたい」という場面でよく使います。

  • カウンタを1回だけカウントアップしたいとき
  • 押しボタンの押下を1回のきっかけとして使いたいとき
  • 開始信号や切替信号を一瞬だけ出したいとき
  • 同じ動作が連続して実行されるのを防ぎたいとき
  • アラームや確認処理のきっかけを作りたいとき

実務では「一瞬だけで足りる信号か」を見る

ワンショットは便利ですが、保持が必要な動作には向きません。 出力を続けたい場合は、自己保持回路や保持用の内部リレーと組み合わせて考えます。

ワンショット回路で確認したいポイント

何の立ち上がりを見るか

押しボタン、センサー、内部条件など、どの信号の変化を拾うのか確認します。

出力は本当に一瞬でよいか

機器を動かし続けたい場合は、ワンショットだけでは足りないことがあります。

次に何を動かしているか

ワンショット信号が、カウンタ・内部リレー・出力のどこにつながっているかを追います。

入力が入ったままの時

入力がONのままだと、基本的には次のワンショットは出ません。一度OFFに戻る条件も確認します。

ワンショットだけで保持させない

ワンショットは短いきっかけ信号です。動作を続けたい場合は、自己保持・タイマー・インターロックなど、後段の回路とセットで確認します。